2017年1月31日火曜日

証券外務員試験1種に合格


国際経済学科の足立です。以前TOEIC220点アップで紹介した国際経済学科4年生の植木理歩さんが、証券外務員試験1種に合格しました。金融関係に就職を希望する人にとっては必須の資格となります。植木さんに勉強法を伝授してもらいました。 

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 証券外務員資格試験を受験することになったのは、銀行に内定を頂き、入行前に必ず取得するよう指導があったからです。証券外務員資格は金融機関に勤めるには必須の資格ですから、取得できなければ入行後の業務に支障をきたします。証券外務員資格の試験範囲は非常に広範で、法令や業界の規則など、とにかく内容を「丸暗記」しなければなりません。私の場合、教材は内定先から教科書4冊と計算ドリル2冊、加えてWEB上で練習問題や簡易テスト・模試を受けられるサービスを提供して頂き、それを利用することにしました。内定先から「今日から2か月を見積もって、毎日こつこつ勉強するように…」という旨のお話を受け、またテキストの分量から見ても、少なくとも1~2か月前から計画を立てて勉強することが推奨されているようでした。

 しかし私の場合は卒論や自動車学校などのスケジュールに追われる上に、「丸暗記」に早々に飽きてしまって、本格的に「勉強しなきゃな」と思った頃には試験日まで1か月を切ってしまっていました。さらに内定者の学習状況は内定先に筒抜けになっていたようで、進捗状況にばらつきがあるので万全を期すように…とメールも届いていましたから、これはいけないとも思いました。けれど暗記は嫌いではあっても不得意ではなかったので、なんだかんだ大丈夫だろうとも思っていました。ところがこれが大間違いで、前述のとおり、とにかく多い、暗記する量が単純に多いのです。これは一日中机に向かっても全部頭に入れるのは無理だな。悟ると同時にようやく焦りだしたのが試験のおよそ2週間前です。この時点で全15章あるうちの6章までしか履修していない状態でした。残り9章についてはほとんどが未知の領域ですが、勉強した6章までは完璧に覚えた自信がありました。ですから、「丸暗記」はここまでにして、残りは捨てることにしました。

 というのも、証券外務員試験資格1種の場合、○×問題が70問(1問につき2点)と、五肢選択問題が30問(1問につき10点)の、合わせて100問が出題され、7割以上(440点満点のうち308点以上)の得点で合格となるのですが、五肢選択問題のウエイトが非常に高いことに気が付いたからです。仮に五肢選択問題の30問すべてに正解すると、○×問題は70問のうちたった4問だけ正解すれば合格ということになりますし、反対に五肢選択問題を1問間違えてしまうと○×問題を5問正解しなければリカバリーできません。今まで完全に放置していた計算ドリルを引っ張り出します。計算問題のほとんどは五肢選択問題として出題されるので、これを完璧に解ければ大きな得点源になります。計算式を暗記するのは無味乾燥でつまらない作業でしたが、計算そのものは加減乗除さえ出来れば解ける問題ばかりでしたから、2冊をマスターするのにさほど時間はかかりませんでした。

 試験まで余った日数は、ひたすら計算問題とテキストに載っている五肢選択問題の反復に費やしました。私が受験するのは1種ですから、1種固有科目のデリバティブ取引や信用取引についても、付け焼刃ではありますが問題を出来る限り多くこなしていきます。証券外務員試験の問題の文言(文章の表現)はある程度固まっておりひねった問題は無いので、問題の意味が分からずともとにかく「見覚えのある問題」を増やしていきます。

 結果から言うと、試験は合格でした。銀行経由で申し込みをしたので、試験結果も銀行経由で知らされます。人事の担当の方から直接、電話で発表されます。再三資格の重要性を説かれていたのに落ちていたら気まずいってものではないです。洒落になりません。点数も教えて頂きましたが、合格の一報でほっとして忘れてしまいました。そう悪い点数でもありませんでしたが、とても良い点数でもなかったと思います。

 試験を終えて思ったのは、やはり地道な学習に勝るものはないということです。今回は結果的に合格でしたが、確信をもって答えられた問題はそう多くなく手ごたえもなかったので、連絡が届くまで随分やきもきしました。それに、試験には合格してもとても「身についた」と言える状態ではありません。単に資格を取得することが目的ならともかく、実際に仕事の中で必要になるならヤマを張るのは邪道かなと思います。ただ、計算問題と1種固有科目に着目したことは正解でした。やはり1種の試験なので、1種特有の科目が1種・2種共通範囲の科目と比較して大きく占有していたように感じましたし、計算問題についても、10問くらい出題されましたが全て正解だった自信があります。計算問題だけで100点、合格点のうち約3分の1を稼いだことになります。○×問題で100点を取ろうと思ったら50問正解しなければなりませんから、やはり計算に多少苦手意識があったとしても計算問題を疎かにするのは得策ではありません。

  意外だったのは、夏休みの間に大学で受講した証券外務員資格講座の内容を覚えていたことです。銀行に内定をもらったからさわりだけでも知っておこうと受講したのですが、5日間の短期集中講座で先生方に直接指導して頂いたこともあってか、存外頭の中に残っていたのです。証券外務員資格の文言はわざと難解な言い方をしているのかと勘ぐってしまうような堅い表現が多いのですが、一度講座で学習した記憶が残っていたおかげで「ああこんなことも習ったな」と理解の一助となりました。

 さて、証券外務員資格は最初に述べたとおり金融機関に勤めるには必須の資格です。私のように内定を頂いてから取得するのも良いですが、既に金融ひとすじと道を決めている方は早々に取得しておくのも良いかもしれません。時間に余裕があるなら、まずは二種から…と足踏みせずに一気に一種を取ってしまうのがおすすめです。一種特有の科目はやや難しいかもしれませんが、一種・二種の問題のほとんどは重複しておりますし、就職活動においても一種の方がよりアピールにつながりますよ。


  経済学部国際経済学科 4年 植木理歩


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